近頃なぜか、相次いでメジャー団体の元オーナーが、団体の運営の裏側や、団体を売却した際の心境などを一般週刊誌やSNSで語り始めました。
「週刊プレイボーイ」に掲載された新日本プロレス元オーナーの木谷さんのインタビュー記事は、かなりびっくりする発言もあり、その内容に関して様々な憶測や飛び火が起こったのですが、これを受けて感じたことを今回書いていきます。
あ、もうひとり。裏話をSNSで突然始めたホワイトストーンな元オーナーは「相変わらずだなあ(&舌打ち)」とアレな感想しか出てきません!触れません!気分が損するので!

誰得?なインタビュー記事
その週刊プレイボーイに掲載された、新日本プロレス全株式譲渡に関する記事と木谷さんへのインタビュー、しっかり目を通しました。
話の口ぶりから見ると、猛烈に批判するわけではなく回顧録と次代へのエールに近いものでしたが、言っても現在は運営にノータッチの会社。批判を受けて苦労した話。株式譲渡のきっかけになった出来事。限界が見えたと思ったこと。などの話がメインで、これだけ充実した、儲かった、楽しかった、の印象が薄い「プロレス団体の運営はたいへんだった」というオーナー視点でのネガティブな話がメインでした。
現在は手放してしまった会社について口外すること、それが決して明るい未来の話ではなかったこと、その発言と誌面の記事構成に、新日本はもちろん、ファンも木谷オーナーも含めて、誰ひとり得をしない内容だったのが正直不思議でした。
ここで「どっちが悪い」「大人げない」などと、選手とオーナーのどちらかの気持ちに傾けて意見を述べません。むしろ、相当フラットな感情で見ないと、この件については着地する場所がないので、どちらにも言い分があるよね、とだけの感情で受け止めるようにしています。

着地点は「きっと意味があるんだろう」
ですが、ひとつだけ言いたいのは。
「今このタイミングで“あれでこうなった”とさらけ出すのはズルい」と。
暴露ではないし、当時の心境を公表したくなるのもわかりますが、内側を表に出すにはまだ早過ぎるし、それがプロレス専門誌ではない雑誌だし、何よりも新しい親会社、新しい組織で新たな出発をしたばかりの新日本プロレスに後ろ足で砂をかけるような感じがしてしまったのです。
おそらく、木谷さんもこれまであらゆるビジネスを立ち上げて成功させてきた策士ですから、この媒体でこの発言をこの時期にしたことには意味が必ずあって、のちのちその意図や目的もわかってくるのだろう、着地点が見えているからだろう、とは思うのですが。
きっと、団体を手放した今も、現在の立場からプロレスに繋がるストーリーの種まきをしている、先々を見据えて仕掛けを怠らずに動かそうとしている、ということなのでは?と思い、だったらなるほどなるほど、だったら全部合点がいく!そうであってほしい!という私のもやもやをそんな着地点に着陸させたのでした。これがただの足を引っ張る行為だったら、ちょっと私自身がショックなので。

一度の発言と過去の積み重ね
そもそもですよ、プロレスラーを職業として選ぶ人たちはそのほとんどが自分が作り出したい世界観があって、それをクリエイトする自己プロデュース特化型人間の集まりです。そんな人たちが集まったチームの全員と意思疎通や信頼関係が築けるか?といえばさすがに難しいと思うんですよ。
ただ、上層部に協力的だったりオーナーや幹部と信頼関係を築いた選手も多いわけで、そういう選手がいるからこここまで会社を運営できたわけです。
もっとひどいタイミングで「投げ売り」みたいに団体が捨てられた未来も考えられわけです。
今回の親会社批判発言からのオーナー心折れた発言だけ切り取られて、その部分だけでああだこうだ言うのは違うよな、と。ブシロード体制の14年間を見たらどちら側も「新日本とプロレス界を良くしていこう」と同じ方向を見てやっていたのは明確で、それによって飛躍した部分の方が大きいですから。
現代はほぼ親会社はプロレスと無関係だった一般企業ですが、ひと昔前は団体が自立して経営しているのが基本でした。それこそオーナーが個人でしかもプロレスラーだったりしたら、そりゃあもうたいへんでした。思い返したらわかりますよね、暗黒期だったあのころの体制を…。
このインタビューを読んで何が正しいか混乱し不思議な気持ちになった私は、新日本プロレスがこの14年間でどの会場でどんな試合をしてどれだけ盛り上がったのか、をしっかり調べて思い出す作業をすることで、不思議も消えて納得と感謝、になったのです。

感謝せずとも理解はしておく
今回のまとめ。
オーナーは最強でもないし、最高でもない、むしろいいことはない
それでも投資したくなる
プロレスがそんなコンテンツになれば
オーナーというのは、私たちが見ているプロレスの外側から見えてはいけない、存在を感じさせてはいけないもの。だけど、オーナーがいるからこそ選手が試合に打ち込める環境があるということは理解しておくこと。大事なのよ、オーナーってのは。
感謝まではしなくて良し。私たちはオーナーが喜ぶ姿を見に来てるわけじゃないので。

あと10年もしたら、ひとつの企業のひとつのグループが大手団体をほぼ所有する事態になっていたり、外資系の企業が日本のプロレス団体を運営するなど充分考えられますね。
むしろ、5年以内。いや、最近びっくりニュースが多いので今年中に、ってのもあり得ます。
見る側からしたら、プロレスがプロレスであること、それが変わらなければ情熱も変わりません。
では、またここで。

