ネットを使って実物の商品を一切見ずに注文から配達まで可能な現代。そんな便利なネットショッピングではできないこと、それは「展示された目的以外の商品を見ること」ではないでしょうか。
あらかじめ欲しいものの目星がついている状態から検索を始めるネットショッピングはいわば「目標も目的地もある旅」で、欲しいものを見てから決めようと店舗でする買い物は「目標はあるが行き先がない旅」。行き先がないからこそ実店舗での買い物は、目が届かなかった物や知らなかった情報と出会える機会が格段に増えます。
選択肢が増えると迷いも生まれますが、知らないものを知って興味を持つことは大事なことです。
特に洋服店や雑貨屋などは店舗に行ったからこそ出会える品物が多いですが、個人的には書店、もしくは図書館は目的以外の本に偶然出会って、買って(借りて)しまう、ということが多いです。
これ、プロレスでもそうあるべきだと思うんですよ。今回は「プロレスの展示会の開催」についての話です。

プロレス展示会ができる現代
昨年くらいから日本の各プロレス団体では、他団体選手の協力や外敵路線、団体同士の対抗戦が少なくなってきたように感じます。
これは所属選手やレギュラー参戦選手のみで集客力も話題性もついてきたという証でしょう。
ですが、推しの団体だけを見に行くファンが多い現代において、他団体の試合や選手はどんな感じなの?を知る機会が減ってしまい、視野が広がりにくい危機感もあります。
そこで提案したいのが、「プロレス展示会」「プロレス見本市」の開催です。
まずこれは、団体対抗戦や交流目的の大会ではありません。戦うにせよ組むにせよ他団体の選手が交わると、どんなケースでも勝敗や技術の対抗意識が生まれてしまいます。それが目的ではなく「各団体が1試合だけそこで提供し、普段見ない観客に自分たちの団体の試合を知ってもらう」という純粋な展示会、見本市です。ひとつのリングで代わる代わる別の団体の試合が披露される、音楽でいうところのフェスのような感じ、シニアなファン向けの言葉であれば「令和版 夢の架け橋」と表現するとわかりやすいかもしれません。
ひと昔前であれば団体間の差別化や対抗意識が強く実現が難しかったと思います。ですが、現代におけるプロレス界なら可能ではないでしょうか。

多くの障害を解決していこう
もちろん問題点は多く存在します。
一番大きなところは、主催者問題。
こっちの団体が舵を取るとそっちの団体が参加しなくなる、は起こり得る世界なので、各団体とつながりがある信頼できる中立的なところが良いでしょう。例えば「後楽園ホール」はいいと思います。2022年の「還暦祭」での実績もありますし。
あとは「〇〇県」「△△市」という自治体規模だと平和に収まりそうですが、行政が絡むと他の部分がややこしくなりそうですね。
マスコミは、過去の例があるので止めておきましょう。
そして、これをビジネスにするかも重要です。成功や利益を第一に追ってしまうと、利害関係の調整で立ち消えてしまうでしょう。
だからこそ、この大会は「収益目的の興行」ではなく、「販促・展示イベント」として割り切るルールが必要になります。あくまで先行投資です。
ただし、ALL TOGETHERのようなチャリティーではありません。なので参加費(ギャラ)は出ますが、規模に関わらず参加団体均一で最低限の経費のみを支払うようにします。そうすれば、チケット代なども抑えられ、ファンの敷居も低くなります。
団体への参加費の額が薄ければ、グッズ販売で収入を見込めます。ただしこれも各団体を公平に。出場試合時間の前後どちらかで、決められた売り場で、所定時間内で交代するような割り振りで展開できれば混乱も起こりにくいでしょう。
チケットは各団体ごとに販売せずに主催者側で一括管理や販売をします。
配信は当日YouTubeで定点カメラから無料配信。であれば団体ごとのカメラワークの差も生まれません。多くのファンが見ることもできます。
現代のプロレス界のサイクル的には、4年1度では景色が大きく変わっているので、2年に1度くらいのペースでいいです。そして、年に何回も行わないでほしいです。あくまで展示会ですから。
根本的な部分として「他団体にファンを奪われるのではないか」とパイの奪い合いになる不安は出てくるでしょう。
しかし、様々な団体の魅力に触れて選択肢が増えれば、ファンのプロレス熱はさらに高まります。もしくは、応援している団体がもっと好きになる可能性もあるのです。

自力があるから協力できる
この「プロレス展示会」の一番の狙いは、普段は特定の団体しか見ないファンが、今まで知らなかった別の団体の魅力に出会うこと。
お互いに「自力」で勝負している今だからこそ、プロレス界全体を盛り上げる「協力」の地盤が整っている今だからこそ、開催の意義は大きいのではないでしょうか。
今回のまとめ。
自力は協力を呼び
尽力が強力となる

ファンがアンテナになるとき
会場に来た観客や無料配信を見た人の「あの団体、面白かった!」という内側からの熱が、さらに「プロレス、面白そう」と外側に伝わっていく。団体側がアピールするだけでなく、観客自身が発信源となってプロレスの魅力を広げていく。
そうした相乗効果が生まれるには、今のファンに多くの団体の違いを知って興味を広げてもらうことが大事だな。
…と、図書館で見るつもりがなかった知らないジャンルの書籍棚を眺めながら考えてました。
帰宅したら、借りてきた「世界のトイレ図鑑」を読んでみよう。

では、またここで。


