狂気とヒロムの神隠し、の話

コラム

今年2月に「新しい夢」のため新日本プロレスをスーパーポジティブ退団した高橋ヒロム選手が、8月22日のWWE「SMACKDOWN」内のプロモVTRに登場!
いきなりの一軍デビュー、さらに中邑真輔選手と組んでタッグタイトルへ、という急展開に、多くのプロレスファンが驚き、胸躍らせています。
今年WWE入りしNXTに出場したEVIL選手とは別行動になりますが、これは両選手ともに期待が大きい初陣となり、今後が楽しみです。
しかも、ヒロム選手もEVIL選手もコスチュームやキャラクターは日本のまま!
違うのは入場曲とリングネームだけ。
ええ、そうです。名前は別のもの、だったのです。
ヒロム選手のリングネームは「KYOKI」になりました。漢字で書くと「狂気」。
一方、EVIL選手は「NARAKU」。漢字だと「奈落」です。
今回は「日本人選手がWWEと契約後につけられる名前」について、のお話です。

名前は選手が通る最初の関門

WWEでは契約選手のリングネームは商標登録され、WWEの知的財産になります。そのため日本の団体在籍時とはまったく別の名前をリングネームとして命名されることが多いです。
近年は日本での名前のままWWE(NXT)でデビューというケースが続いていたのですが、今年新日本を退団した両選手はそれぞれ別の名前がつきました。
日本人にとっては聞いたことのある短い言葉や名前。外国人にとっては日本語っぽい響きで翻訳するとプロレスに関連付いている名前。
今回は「KYOKI(狂気)」と「NARAKU(奈落)」でしたが、過去にも「YOSHITATSU(芳龍)」「HIDEO ITAMI(英雄痛み)」などがありました。ちなみに、ヒロム選手と中邑選手のタッグチーム名は「BAKUSAI(爆砕)」です。
日本人選手以外でも日本ギミックの「TENSAI(天災)」が出てきたり、昭和天皇の名前をそのまま使おうとしたこともあり、正直日本のプロレスファンからは今回のネーミングも含めて「センスない」と思われています。いったい、WWEのどの人が考えて、どんな会議で決定したんだろうか、と。おそらくですが選手はアイデアを出すか選択肢の中から選ぶかぐらいで、決定権や命名権はないと思われます。
権利や商標のことにも関わりますし、もしWWEを退団して日本に復帰する場合に元の名前が使えなくなる恐れもありますし、こればかりは仕方がない…とはいえ、センスのない漢字二文字ネーミングの傾向は2026年でも変わらなかったか、と。
日本のプロレスで育って、長くその選手を見ていた側にしたら、キャラそのままだけど名前が全然別のものになっていることへの違和感は拭えません

名前を捨てても夢は変わらず

国内興行収入が約316.8億円という大記録を残した映画「千と千尋の神隠し」。
この劇中で千尋が油屋で働くための契約書に署名するシーンがあるのですが、そこでオーナーの湯婆婆が発した有名なセリフ。
千尋っていうのかい?贅沢な名前だねぇ。今からお前の名は千だ!いいかい、千だよ!
このシーン、WWEと契約した日本人選手がデビューする際に馴染みのないリングネームで紹介されているのを見ると必ずフラッシュバックするんです。
きっとヒロム選手もEVIL選手も、湯婆婆っぽい幹部に名前を奪われたのかな、と想像してしまいます。
もしかしたら、本人たち自らが「日本でのキャリアはいったん捨てて、ゼロからWWEで自分を創造していく」という覚悟を表面化したのかもしれませんが。
こればかりはどっちが良いというものではなく、それが向こうの国のルール、なんですから、選手もファンも従うまででしょう。それでも掴みたい夢がそこにあるんですから。

日本人選手用の熟語名前を考えよう

ということで、ここからは「今後、日本人選手がWWEで名付けられそうな名前を考えてみよう!」のお時間です。
日本で積み上げてきたキャラクターやイメージや外見は向こうでは無関係、全然関連のない命名をされることがほとんどなので、単に「こんな名前の選手が出てきそう」「この名前はアメリカでウケそう」というリングネームを考えていきます。
漢字二文字の熟語で表せるのが縛りです。

外国人が覚えやすい日本の地名からの名前

SHIBUYA(渋谷)」→メジャーな観光地過ぎるような
ITSUKUSIMA(厳島)」首都圏ではないが漢字がかっこいい
TONERI(舎人)」→これは東京都民でも読めない
TOKOROZAWA(所沢)」→じつはこの辺りがちょうどいい

プロレスっぽい意味にも繋がる熟語の名前

ZETSUBO(絶望)」→むしろ過去にいたようなじっくり具合
BOUDOU(暴動)」→発音がVOODOOに似てるので思想強くなる
KEIAI(敬愛)」→日本人っぽいけどK-1と間違われそう
GUNSO(軍曹)」→戦争絡みは不適切だが響きがいいから使うかも
KOBASHI(小橋)」→外国人も崇拝するレジェンド名をそのまま使っちゃう

プロレスとは無関係だけどいい響きの名前

GOKURAKU(極楽)」→いい響き
MUGEN(無限)」→これもいい響き
KYOUN(強運)」→意味もあっていい響き
DARUMA(達磨)」→カルマっぽくていい響き
NOSATSU(悩殺)」→技の名前にしてもいい響き
DONTEN(曇天)」→擬音っぽくていい響き
ZAITAKU(在宅)」→最初のザがポイントの響き
UNAJU(鰻重)」→ネイティブ発音で聞きたい響き
CHOBO(帳簿)」→縮めて読んでも通る響き
TORIKI(鳥貴)」→リーズナブルでおいしい響き
IMAHAN(今半)」→ジョンレノンっぽい響き
DANSHI(談志)」→字面も響きもかっこいい
OHTAISAN(太田胃酸)」→オオタニサンっぽいけど四字熟語は却下

外国人名にもなる呼びやすい名前

JORDAN(冗談)
JUDGE(蛇磁)
SCHWARBER(手話場)
MICHAEL(舞蹴)

良い響きが世界中に響き渡る

考えているだけで楽しくなるし、漢字二文字の熟語であればいくらでも出てくるし、それよりもまず、どれもWWEで実在する、今後デビューが予定されている、商標登録だけでも先にされている、そんな名前ばかりになりました。
いくらでも出てきますが、そこに意味とキャラクターを乗せるのは難しいです。
外国人に日本語の響きは評判がいい、と聞いたことがありますが、もしかしたら「実はなんだっていい」のかもしれませんね。選手がしっかりキャラクターを世界へ響かせれば

今回のまとめ。

よく考えよう
名前は大事だよ

いい名前、ありますよ

外国人が日本に来て一番目にする漢字はなんだろう?と考えたら、電車の乗り換え案内板にある路線名の「」かも、と思いました。
であれば、当て字ですが「SENPAI(線拝)」「SENSEI(線世)」とかもいいかも。
何だったら、ほとんどの駅の案内板の中にある「NISHIGUCHI & HIGASHIGUCHI(西口&東口)」のタッグチームもいいかも。
あー、私に日本人選手に新リングネームを命名するお仕事くれないかなー。WWEの偉い人ー。

では、またここで。

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