皆さんはプロレス以外で日々チェックしたり応援したりと普段から楽しんでいるエンタメ化したプロ競技ってありますか?
プロレス好きならドラマ性に富んだものがいいですよね。
今回は自身がプロレス以外に興味を持った、そしてプロレス好きならきっと楽しめると感じた、そんなプロ競技のお話です。
それは何か。「Mリーグ」です。

Mリーグとは
まずは簡単に「Mリーグ」の説明から。
Mリーグとは、競技麻雀のプロスポーツ化を目的に2018年に発足したチーム対抗のプロリーグ戦です。各オーナー企業と契約を結んだ各チーム4名ずつのプロ雀士たちによる団体戦で、2025年は10チーム、総勢40選手が120試合ずつのレギュラーシーズンを戦い、セミファイナル(上位6チーム)、ファイナル(上位4チーム)で優勝チームを決定します。いわば、ネット配信などで楽しむエンタメ化された団体競技としての麻雀です。

感情移入できる麻雀
このMリーグ、認識があるだけで参加選手や優勝争いなどは情報網の蚊帳の外。プロレスの情報や試合配信のように毎日しっかりチェックはしていませんでした。ただ、どういうエンタメなのか興味があったのと、プロレスと比較するためにも知っておくべきと思っていたので、昨年の秋、Mリーグの試合生配信を一度しっかり見たのです。
そこで「人がやっている麻雀で、見る側も感情移入できるんだ」と驚かされ、また「プロレスと同じような選手間の駆け引き、プロの高度な技術、なんか…スゴい!」とも感じたのです。
正直、私は麻雀に関しては疎いです。知識はゼロではありませんが、言ってもテレビゲームで得た知識と腕前レベル。雀荘などで実際に対局したことはありますが、周りに迷惑かけない程度で上手い下手が評価されるレベルにも届いてません。簡単に言えば「ど素人」です。
こんなど素人が見てても「スゴい!」と感じる展開と攻防なのだから、上手な人や詳しいファンの人にはとんでもなくスゴいことなのでしょう。そして、選手の経歴や現在の状況などを知っていればもっと盛り上がれたのでしょう。
「…うらやましい!」
そう思ったのです。知識がないのがもったいないと思ったのです。はい、ひとつ新しいジャンルの入口に立ちました。
プロレスでもまったく同じですよね。はじまりは「なんか…スゴい!」で、それが「また見たい」に。そして、もっと知っていればもっと楽しめる。ルールや知識があれば選手の心理がわかって面白くなる。そこがプロレスへの入口と同じだと思えてさらに親近感も湧きました。
もっと見てもっと知識を得たらもっともっと楽しめる、じゃあ探っていこう!というプロレスを見始めたあの頃を思い出させてくれたのです。

プロレス心に響いた開幕2日間
そんなMリーグの新シーズンが9月15日に開幕。もちろんリアルタイムで視聴しました。
開幕戦のカードは昨年度ファイナル進出の赤坂ドリブンズとU-NEXT Pirates。最下位に沈んだBEAST Xに今年度から新規参入したEARTH JETS。
第1回戦は昨年はチームも個人も成績好調だった園田賢選手と鈴木優選手がMリーグのデビュー戦になる石井一馬選手と下石戟選手を迎え撃つような構図。結果は現役が新人を抑えるというもので、Mリーグの厳しさを見せつけるような結末!…プロレスっぽくないですか?
続く第2回戦は1年ぶりにMリーグに復帰した東城りお選手が2着。という見どころを全部かっさらったのが仲林圭選手が炸裂させたインパクトが強烈な開幕日の役満・四暗刻。プロは華がある!…これもプロレスっぽくないですか?
翌日の開幕2日目。昨年セミファイナルで敗退のKONAMI 麻雀格闘倶楽部と渋谷ABEMAS、セミファイナルに進出できなかったKADOKAWAサクラナイツとEX風林火山の4チームによる心機一転をかけた初陣。
開幕日は全員が下位に沈んだ初参加選手たちですが、第1回戦は初出場の阿久津翔太選手がなんと圧勝。佐々木寿人選手と二階堂亜樹選手と松本吉弘選手というMリーグ初年度から活躍するベテランMリーガーを抑えて新加入選手が堂々の初出場初トップを奪取!…やっぱりプロレスっぽくないですか?
第2回戦は岡田紗佳選手が中心で見たくなるメンツが勢揃い。何かしらの関連性がイメージされる白鳥翔選手と伊達朱里紗選手、昨年まで同じチームだった内川幸太郎選手という、選手入場して対局開始までの間にボルテージが最高潮に達するような魅惑の組み合わせがいきなり実現。終盤まで全選手が競り合い、ラス親で岡田選手がトップに躍り出るも最後に白鳥選手が再逆転!…実にプロレスっぽくないですか?

プロレスを知ったときと同じ感覚
開幕後2日間の4試合でこのボリューム。このドラマ性。
もちろん、知らない人から見たら知らない人が麻雀をしているだけですが、それはどのジャンルも同じです。知ってもらえるか。知ってもらえたあとにもっと知りたいと思わせるか。が大事です。
麻雀はルールが簡単ではなく、選手のことも知らないし、ぜんぶがよくわからないから楽しめるか不安…と思ってるあなた。
プロレスをはじめて見たときどうでしたか?
ルールを把握してなかったはずです。選手もほとんど知らなかったはずです。
でも、目の前で「なんか…スゴい!」「これはきっととんでもない試合なんだ」と感じましたよね。
Mリーグにもそれはあります。連日起こってます。
昨年しっかりこのエンタメに入り込めた私が確認済みです。

プロ競技としての伸びしろ
Mリーグだけでなく、プロ競技はその試合に関わるドラマ、選手同士の駆け引き、そこに至るまで展開、あらゆる場面で感情移入ができます。
その楽しさをいかに意識してファンや観客に伝えていくか、選手だけでなくスタッフや主催者がどれだけの熱量でジャンルの発展を望んでいるか。そこが各プロ競技の浮き沈みに繋がっていくのでしょう。
試合内容の充実やプロの高度な技術ももちろんですが、Mリーグにはプロレスと同じ「ジャンルを広げたい!」という気鋭が全体から感じられたのも、興味を惹きつけられた要因かと思います。
プロレスもMリーグもまだまだできることたくさんありますから。今後は楽しみばかり!なのです。

今回のまとめ。
知識がない状態で見るスゴいはかなりスゴい
うらやましくて知識を得ようと思わせたらもっと凄い

プロレスが好きな人はぜひ一度Mリーグの大会をじっくり見てください。
おそらく、刺さります。
できれば、Mリーグファンの人もぜひ一度プロレスの大会をじっくり見てください。
何かしら、刺さります。
ジャンルを繋ぐ刺激的な刺し合い、大事なことです。
では、またここで。