プロレスTシャツしか着たくない!の話

コラム

早くも最高気温が夏日を超える毎日が続いています。まだ5月なのに。コートを脱いだと思ったら春物なんて着る暇もなく半袖で外出。今年も暑くなりそうですね。
ということは、もうTシャツの季節
そして我々にとってTシャツといえば、そう、プロレスグッズの定番アイテム
ということで今回は「プロレスTシャツを着るメリットと着こなし」のお話です。

プロレスTシャツの起源と繁栄

プロレスとグッズの関係性や相乗効果については過去の記事(第18回「選手とファンを結ぶグッズ、の話」)でお話しました。今回はそのグッズの中心的存在、そして何十年も続く定番商品の「Tシャツ」にクローズアップしてみます。
私が覚えている最古のプロレスTシャツの記憶は、ハルク・ホーガン選手の「一番」Tシャツです。
外国人観光客向けおみやげの既存品なのかもしれませんが、1982年頃に本人が着用し始めてからファンにも浸透し、Tシャツ=グッズという認識がされたように思えます。
定番化したのは1980年代中盤の新日本、全日本、旧UWFの時代。各団体がロゴを使ったTシャツを会場で販売した頃でしょうか。それを機に、選手個別の各団体オリジナルデザインのTシャツがグッズのメインとなったのです。
プロレスグッズとしてのTシャツが完全に自立したのは1997年の「nWo」ブームのときで、プロレスファン以外の若者も着用するほどの人気アイテムになりました。
現在では選手や団体、コラボや大会など、あらゆる種類やデザインのTシャツが発売され、海外団体の輸入品などもネットショップで簡単に手に入れられることもあり、この十数年でプロレスTシャツ業界は大幅に拡大しています
そして、デザインも多様化しているため、会場観戦時だけでなく、普段使いで着用できるものが多くなりました

着用のメリットと機能性

根強い人気を誇るプロレスTシャツを着用するメリットを考えてみます。
最大の魅力として、ファンとしてのアイデンティティを具現化できる点でしょう。
好きなレスラーや団体のロゴや決め台詞がデザインされたTシャツは、会場では推し選手へのアピールや自己主張になりますし、日常の普段使いでもプロレスファンだけに通じる「Tシャツを使ったテレパシー」のような心の繋がりができます。
また、コレクション性も高いです。
限定品やレジェンドレスラーのデザインは価値あるアイテムとしてファン心理をくすぐります。
購入時に着られなかった斬新なデザインの何年前の商品でも、寝かせれば寝かせるほど味も出て、新しい着こなしを生むこともあります。
そして、近年のものは動きやすさを重視する人にも最適な素材だったり、カジュアルな日常のコーディネートにも取り入れやすいデザインにもなっています。一度洗濯したらよれよれのはげはげ、なんて低品質はありえません。
あらゆるシーンでいつでもどこでも何度でも着られるのが、プロレスTシャツをロングセラー商品にした要因でしょう。

利便性の多い着こなし術

そんなプロレスTシャツをおしゃれに着こなすには、カジュアルなバランスが鍵です。
例えば、王道であるデニムと合わせたり、スニーカーやキャップと色を揃えてシンプルに。
派手なビジュアルのTシャツにシンプルなシャツやジャケットなどのアウターを羽織ってアクセントを加え、こなれた印象も。
ネックレスや指輪やネイルなどのアクセサリーと一緒にすることでインパクトを持たせて少し印象を変えてみたり。
もちろん、スカートとの相性も良いですし、タックインしてもおしゃれに着こなせます。
独特なデザインが多いですが、そんな特徴を上手に活用し、男女問わず普段使いできる点がプロレスTシャツのおしゃれな利便性です。
そして、プロレスTシャツはブランドのロゴやマークが押し出された「あー、例の人気なアレね」感はなく、ある意味レアなデザインなので「外出中に誰かとばったりブランド被り」というちょっと気恥ずかしい思いもしなくて良いです。
逆にプロレスファンじゃないと気付かないので、街中やテレビでプロレスTシャツを着ている人を発見すると「仲間…!」と感じ、不思議な安心感に包まれとても嬉しくなります。
私も、そんな独特な嬉しさを街で偶然すれ違ったプロレスファンの人たちに味わってもらいたい!との一心でプロレスTシャツを愛用している部分もあったりします。

そんな利便性もインパクトもプロレスTシャツですが、唯一残念なのは、色のバリエーションが少なくそのほとんどが黒ベースなこと。競技性や選手のイメージ、誰でも着られる無難なカラーだからというのもあるでしょうが、珍しい色や派手な色はほぼ商品化されません。生産したところで売れ残ってしまうのであればその選択はやむなしですが、何着もプロレスTシャツを普段使いする者としては豊富なカラーバリエーションがあるともっと幅が広がりありがたいです。そのためには、やっぱり私たちがTシャツを今以上に購入しなければなりませんね。ファンの使命ですね。

これ着ておけば間違いない!

最後に、私が好む「ここのTシャツは間違いない!」というデザインのTシャツを作成・販売する選手やブランドをいくつかご紹介します。(※価格や在庫は購入時に要確認)

・「PILE DRIVER
鈴木みのる選手が代表を務めるアパレルで、良い意味でプロレスらしくない機能性の高いデザインが魅力です。新作の発売ペースも頻繁で、ネットショップはもちろん、会場売店や原宿の店舗でも購入できます。
・「HAOMING
選手個別ものだけでなく、オリジナルのプロレスや格闘技がテーマのTシャツなどをポップなイラストでデザインしています。その独特なカラーリングや世界観は他になく、団体や選手とのコラボ商品も多いです。
・「TOMBOLA
メキシコ雑貨と民芸店のウェブショップですが、その中のカテゴリーとしてルチャリブレTシャツがあり、メキシコから取り寄せた日本では販売されていないメキシコらしいアイテムが多数揃っています。

また、選手だと
EVIL選手(新日本プロレス)
ライジングHAYATO選手(全日本プロレス/愛媛プロレス)
団体だと
・「BAKA GAIJIN + FRIENDS
が販売するTシャツはまずハズレがないデザイン なので安心ですし、新作が出るたびに購買意欲が刺激されます。
「大丈夫、とりあえず買っとけ!」というやつです。

プロレスTシャツはすべてを広げる

プロレスTシャツは、ファンとしての愛情や誇りを示しつつ、ファッションとしても選択肢が優れたグッズです。
コレクション性や多様なコーディネートへの適応力だけでなく、観戦時以外でもプロレスファンとしての気持ちの高揚をもたらし、普段の外出時までプロレスを背負っている気分になれるのです。
1枚買ったら2枚目、そして3枚目も欲しくなりますが、ストックがあればあるほど幅広く楽しめますので、まだその場所まで手を付けられていないファンの皆さんもぜひ自分のスタイルに合った1枚を見つけて、プロレスへの愛を存分に表現してください

今回のまとめ。

プロレスTシャツは
自分のファッションセンスも
プロレスの可能性も
すべてを広げる優れもの

バンドTや映画Tがすっかり市民権を得ておしゃれの定番アイテムになったように、近い将来、プロレスTシャツもその領域に加わると思ってます。
そのためにはまず、今それを着ているファンの私たちがプロレスTシャツをおしゃれに着なければいけません!
誰も見てないから…と雑な身なりでなく、毎日ひとつひとつ丁寧に外見へこだわって、トレンド追いかけボーイ&ガールに「プロレスファンって、かっこよくね?」と思わせたら勝ちです。
勝ちたいなら根本的におしゃれになろう
と、自分磨きを丹念に行うのも「プロレスのため」なんです。
やっていることはぜんぶ「プロレスのため」なんです。

では、またここで。

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