銭の取れるプロレスラー、の話

コラム

2024年のプロ野球シーズンが終わりました。
日本ではセ・リーグ3位の横浜DeNAベイスターズがクライマックスシリーズを勝ち抜き、そのまま26年振りの日本一。おめでとうございます。
ですが、日本でいつも話題になっていたのはアメリカの野球。というか、大谷翔平選手がどれだけ活躍したか、に終始していました。
テレビやネットのニュースではその情報ばかり。日本人として誇らしくもあり、日本野球がかすんでいる現状に悔しくもあり、という複雑な心境ですね。
ただ、大谷選手はそれだけの成績を残してますし、華もあります。球場へ足を運んででも、テレビの中継があれば作業を止めてでも見たい選手。これは間違いありません。何より球団移籍から始まった1年間のストーリーが出来過ぎなくらいドラマチックで、そりゃ見たくなるよ!追いかけたくなるよ!敵わないよ!といったところです。メジャーリーグを見たい、ではなく、大谷翔平が見たい。こんなにも価値のあるプレイヤー、いわゆる「銭の取れる選手」は今後もそうそう現れないでしょう。
さて、プロレス界。
日本でそのような「銭の取れる」存在の選手はどういう選手なのか。また、どうすれば出てくるのか。
今回は「銭の取れるプロレスラー」について考えてみました、というお話です。

銭が取れるのはどんな選手か

ここでいう「銭の取れるプロレスラー」。これは自称やニックネーム、意気込みではなく、ファンや団体側から見て具現的に「この選手のためにお金を使う」ことができるプロレスラー、というもの。
その選手が出場する大会は観客動員が良い
関連グッズの売り上げが安定して高い
テレビやネットなど他媒体メディアでの仕事が多い
など個人または団体に貢献する形はさまざまです。
また、銭の取れる選手の特徴としては、
チャンピオンでなくても=団体のプッシュがなくても常に人気
並外れた体格
独特なカリスマ性
どんな相手でも盛り上がる試合
プロレスファン以外の世間的な知名度

などが当てはまるかと思います。

お金出して見たい「美しい技」

さっそく個人的見解に移りますが、私が思う「銭の取れるプロレスラー」というのは
会場で見てみたい技を持っている選手」です。
その技とは、人間離れした動きの技でも、オリジナリティのある技でも、ベーシックな技でも、技と技の繋ぎのアピールでも、何ならダンスでも、何だって良いのです。
この選手がやるからこそ意味のある技
この選手が出すからこそ心に響く技
この選手がやるとほかの誰もが適わない技

唯一無二の技は、自己表現の競技であるプロレスにとってとても重要なパーツです。
逆を言えば、そのひとつさえ持っていれば大丈夫。それだけで世界を渡っていけるでしょう。
この選手のこの技を見られたから、今日のチケット代はほぼ回収できた。と来場者が思える技。それこそが「美しい技」です。不格好でも無骨でも、金になる選手は金になる「美しい技」を持っています。
ファンは美しい技を求めて会場に足を運び、その選手のファンになってグッズを買い、他メディアに出れば積極的にチェックする。
「美しい技」を持つ選手が、銭の取れるプロレスラーなんだと思います。

見たくなる、を見つける

プロレスファンであればきっと、この選手のこの技が好き、というのはあるはず。
それがどの選手なのか、どんな技なのかはファン個人、人それぞれ違っているから面白いのです。押しつけるものでも否定するものでもありません。
ただし、大ヒット曲を持つ歌手や定番のギャグがある芸人さんのように、やる側の意図で必ず「銭の取れるもの」を出せるわけじゃないのが、野球や相撲などと同じく競技エンタメとして手の届かない部分。会場観戦した際にお目当ての選手は見られますが、お目当ての技までは必ず見られると限りません。
でも安心して。
お目当ての技が見られなくても、その日の大会で必ず「楽しみにしてた技が見られなくて残念。だけど、別のあの選手のあの技もかっこ良かった!」となるはずです。
プロレスを会場で観戦することの喜びのひとつは、そういう新しい発見があるからです。
そして、会場で見たくなる技と選手がどんどん増えていきます。
銭の取れるプロレスラーはひとつの団体にひとりとは限らないし、ひとりじゃなくても全然良い、むしろ多ければ多いほど良いのですから、団体とファンの相乗効果ですね。

「美しい技」は誰もが出せる

プロレスラーには選手それぞれに試合のフィニッシュに繋がる必殺技や得意技があります。選手にとっても自己表現の名刺ともいえる大切な技です。キャリアを重ねていくほど、その技へのこだわりやクオリティも上がるでしょう。
ということは、日に日にそれが「美しい技」と気付くファンも増えていきます。銭の取れるプロレスラーがどんどん増えていきます
なんだか怪しい商法的理論みたいになっちゃいましたが、要は、プロレスラー全選手が「銭の取れる選手」になる素質を持っている、ということです。
ですので、選手は「美しい技」を見つけてもらうために、自信のある技を身に付け、反応の良し悪し関係なくそれを大切に育んで、自己表現を磨いていくことが大事なのかと思います。

今回のまとめ。

美しい技には価値が生まれる
そして、美しい技
は誰もが取得できる要素がある
プロレスラーは皆、銭の取れる貯金箱です

芸は身も団体も業界も助ける

銭の取れるプロレスラーは今現在もたくさんいます。特定の選手目当てに会場へ足を運ぶファンがいるということはそういうことですから。
そして、銭の取れるプロレスラーは、団体も、プロレス界も、他メディア他ジャンルだって潤すことができるでしょう。
ここでは「銭の取れるプロレスラー」「美しい技」の具体例は挙げません。
まずは何の先入観もなくプロレスの試合を見てください。絶対に、誰かが、何かが気になり始めるはずです。
そのとき純粋に「かっこいい!」「凄い!」と思わせてくれたその選手その技こそ、あなたが金の雨を降らすべき存在になるでしょう。

いやー、なりたいですね。銭の取れる人間に。
ならばさっそく行動!と意気込んで、やったこともないムーンサルトプレスの練習を始めたところで足や腰を怪我して治療費がかかる「銭を失う人間」になることは目に見えていますので、ここは地道に。堅実に。
古代エジプトから伝わるという錬金術を通信教育で学んでおきます。学費はローンで支払います。


では、またここで。

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