sesentaminutoslibreriaと申します。
私はプロレスが好きです。どうかと思うほど大好きです。
プロレスが好きすぎて、とうとう台湾まで大会観戦に行ってきました。
いざ台湾へ
多団体時代の現代はSNSや動画配信サービスが発達し、時間は要しますがネット環境さえあれば日々の情報を全て把握することが可能です。
スマホ1台あればほとんどの情報が入ってくる時代でも、アジアのプロレスは未知の領域。
今年1月に新日本プロレスが発表したアジア太平洋プロレス連盟“APFW”によって、日本と中国・台湾・タイ・シンガポールの各団体が身近になるかと思いますが、果たして現地でのプロレス人気はどれくらいなのか、熱量はどんなものなのか。
それは文字や動画だけでは伝わってこないのが現状です。そもそもプロモーションが盛んではないので、どんな選手がいてどんな試合や大会をしているかなど、わからないことばかりです。
そしてもうひとつ、ネットだけでは絶対伝わらないもの。それは、会場でライブ観戦して得る情報や活気です。
ならば、
現地に行って観戦してくればいいんじゃないか?
そんな気持ちが芽生えた頃、くしくも大日本プロレスが2024年の3月24日に初の台湾大会を行うというニュースが飛び込んできました。日本にも来日経験のある台湾の選手も参戦します。
じゃあ、行って、見て、感じて、得て、プロレスの深みをもっと掘り下げてみよう!となり駆けつけました、台湾。
大会のレポート
ということで、2024.3.24(日)に大日本プロレスと新台湾プロレスとPUZZLEの合同興行
「Miracle Fusion」を現地で観戦してまいりました。
ブログ初回はこの大会のレポートと雑感をお届けします。
会場の新荘国民運動中心は新荘という駅から10分程歩いたところにある、日本でいう大田区総合体育館のようなスポーツ施設。すぐ隣には野球場があり、当日はオープン戦が開催されていました。
会場となる体育館は建物の2階に位置し、施設の外は日曜日の午後らしい穏やかでのんびりした雰囲気でしたが、開場時間になり2階に上がってみると、そこには長蛇の列が!早くも熱量がスゴい!
台湾のプロレスファンの今大会への期待度が伝わってきました。
会場内はこのような感じ。
天井が高く、最後方の座席でもリングと客席の距離が近く、地方大会のような雰囲気です。
試合開始前に客席は全て埋め尽くされ(後日確認したところ、チケットは完売。521人の動員があったそうです!)熊川リングアナウンサーの前説の段階から、大盛りあがりの館内。日本と変わらないスタイルでありながら現地のお客さんが皆ワクワクしている光景に、プロレスの根源を感じ早くも感動
そして、いよいよ試合開始。
第1試合
<第1試合>15分1本勝負
関札皓太 〇SKY A-YONG-GO vs 星野勘九郎 ●橋本和樹 KARAS
10分36秒 ディックスラム→体固め
台湾で初開催となる大日本プロレスの試合。現地の選手との混合タッグですが、第1試合は自己紹介のようなもの。その期待も意味も全部理解した選手が全力で盛り上げ、お客さんも全力で盛り上がり、いきなり大歓声のまま試合が始まり試合が終わるという、完全に“出来上がった”状態になりました。最後はSKY選手が地元ファンをディスっていた和樹選手からリップロックからのディックスラムで3カウントを奪うという、日本では見られなかった結果に驚き!3月に来日し大日本マットでの試合を経験したSKY選手の対応力と、お客さんも相手にするプロレスは魅力的でした。
第2試合
<第2試合>20分1本勝負
野村卓矢 〇阿部史典(アストロノーツ) vs THE JOKER ●鬼狼(月亮馬戲團)
14分54秒 お卍固め
日本では多くの団体に出場しているアストロノーツが台湾でどこまで浸透しているかが興味深かった第2試合。試合開始直後は相手の出方を探りつつチェーンレスリングを展開していましたが、その攻防はすぐにバチバチへと変わってきます。相手の月亮馬戲團は細身ながらアストロノーツのスタイルと融合しバチバチで対抗、そしてタッグマッチならではの攻守が激しく入れ替わる一進一退の展開に。試合には敗れてしまったものの、タッグチャンピオンでもある月亮馬戲團の普段の試合が見てみたくなりました!やっぱ、BACHIBACHI STYLEは万国共通語なんですね。
第3試合
<第3試合>BJW認定ジュニアヘビー級選手権試合 30分1本勝負
〇エンデル・カラ(第9代王者) vs ●レッカ(挑戦者)
13分8秒 ブラディサンデー→片エビ固め
今の大日本ジュニアの外国人王者であるカラ選手が台湾大会に登場。日本人選手には出せないオーラをまとって入場してきます。対するは、おそらく台湾のプロレスラーの中では日本で一番活動をしているレッカ選手。自国での挑戦だけど、大日本の国内大会で実現してもおかしくないタイトルマッチです。ジュニアらしい空中戦もあり、技の読み合い仕掛け合いもあり、タイトルマッチらしい展開でしたが王者が防衛。正直、チャンピオン、強かったし巧かった!地元の大歓声を背負ってベルト奪取したかったレッカ選手には残念な結果でしたが、肉薄した印象は強く残りました。
第4試合
<第4試合>30分1本勝負
青木優也 戦熊 〇闘魚 vs 中之上靖文 ●吉田和正 AXE WANG
16分12秒 フロッグスプラッシュ→片エビ固め
大日本ストロング部門に台湾のストロング系選手が入った、大型選手による6人タッグマッチ。 青木選手はいつもと同じく暑苦しいくらいの熱さで会場を盛り上げますが、それ以上に戦熊選手と闘魚選手への地元ファンの大声援がエラい熱量で半端なかった!台湾選手イチのイケメンと言われているAXE WANG選手の華やかさも、新人ながらもそのセンスで頭角を現した吉田選手も、説得力のある肉体で説得力のある技を繰り出す中之上選手も、相手コーナーの3選手とそれを後押しする会場の声援に押し切られてしまったという感じ。HOT JAPANの海外支部HOT TAIWANがアツかった!
休憩時間
物販コーナーから聞こえる客引きの声。勘九郎選手による客席での押し売り。会場で遭遇したであろう観客同士による雑談。
聞こえる会話の声は台湾の言葉なのに、馴染みのある大日本独特の休憩中の光景に、なんか安心して嬉しくもなり。言葉や文化は違えど「プロレスはどの国でも通じるんだなあ」を実感しました。
~次回へつづく~