2025年です。あけましておめでとうございます。新しい1年の始まりです。
日本には「来年のことを言うと鬼が笑う」なんてことわざがありますが、できれば年始から笑って過ごしたいですよね。
ならば、まずは鬼に笑っていただきましょう。
今回は題して「早過ぎて鬼も大爆笑!世界一早い2025年度 プロレス大賞大予想!」をお届けします。
その題目通り、毎年12月上旬に選考される東京スポーツ制定の「プロレス大賞」を年明け間もない今の時点で予想してしまおう、という大胆で型破りな記事です。
はい?今年の賞予想?候補すら出てないのに?何が起こるかわからないのに?しかも来週のことすら予想が難しい今のプロレス界を?どうかしてるんじゃないの?…とお思いでしょうか。
その通り。どうかしてるんですよ、私。プロレスに関してはどうかしてるんです。
プロレスへの知識と嗜好と愛情を詰め込むとこうなりますよ。気を付けて。
ちなみにこれは、希望ではなく、予言でもありません。何なら予想でもないです。本末転倒ながら。
これは、妄想です。
多くのプロレスファンがこじらせてしまう、プロレスへ発熱。その症状が生んだ妄想を新年早々大膨張させてみました。
ひとつの架空世界として受け取ってください。
プロレス大賞で選定される7つの受賞者予想と、その寸評を新聞記事風に書いてみました。
さらっと直接関係のない重要な予想もあったりします。
さあ、果たして2025年はどの選手がどの賞に選ばれるのでしょうか。予想という名の妄想のスタートです!(なお、文中の選手名は敬称略にさせていただきますのでご了承ください。)
【新人賞】
山岡聖怜
(マリーゴールド)
期待を背負って1.3マリーゴールド大田区総合体育館大会にて華々しくデビュー。敗れたものの、その類い稀なる格闘センスと、各メディアにも頻繁に取り上げられる話題性、一般雑誌の表紙を飾るビジュアルなどの各方面での活動が評価され、年間通じて強烈なインパクトを残したスーパールーキーが受賞。最速のチャンピオンベルトは獲得できなかったが、この勢いのまま団体の中心へと突き進む。
【女子プロ大賞】
AZM
(STARDOM)
1.4新日本プロレス東京ドーム大会でのIWGP女子選手権ではベルト奪取ならずも、闇落ちした元盟友の上谷沙弥を破り初のワールド王者に。破竹の勢いでワンダー王座の防衛を続けるスターライト・キッドと行われた同門ユニットによる夢の二冠戦ではノンストップのフルタイムドローという激戦を繰り広げ、団体内歴代最高試合の声も。内容だけでなく風格も増した今年、キャリア12年目の初受賞。
【技能賞】
クリス・ブルックス
(DDTプロレスリング)
KO-D無差別級王者として迎えた2025年は巧みなテクニックと独自の発想力で8.24両国で納谷に敗れるまで多くの大型選手の挑戦を退けてきた。自主興行だけでなく他団体への出場機会も増え、DDT以外のファンにもそのスタイルが定着。昨年のザックに続き、日本を主戦場に選んだ英国選手が今年も活躍。プロレスの幅をリングで体現してきたその技能が認められ初受賞となった。
【敢闘賞】
上村優也
(新日本プロレス)
6月の大阪城ホール大会で8か月振りの復帰。昨年は負傷欠場で無念のリタイアとなったG1CLIMAXにおいて、新世代一番乗りの初優勝を成し遂げる。10月のIWGP世界ヘビー級王座への挑戦は王者の辻に惜しくも敗れてしまったが、欠場期間の悔しさを晴らす充実した活躍が評価され受賞。G1公式戦では名勝負を多数生み出し、シングルプレイヤーとしての地位を確固たるものにした。
【殊勲賞】
OZAWA
(プロレスリング・ノア)
観客の期待感と団体の活性化という高いハードルを軽々と超えてみせた衝撃の1.1日本武道館大会以降、団体の話題の中心に。パワーもバネもズルさも兼ね備えた方舟の新機軸が堂々の殊勲賞。5月と6月の両国と大阪のビッグマッチもOZAWA効果で超満員に。GHC王座陥落後もあらゆる選手を標的とし、賛否両論呼び込むその評価こそがノアの新しい風景。今年一番飛躍した選手。
【最優秀タッグチーム】
斉藤ブラザーズ
(全日本プロレス)
コンビとしての強さと完成度に安定感がある最恐双子が今年も満票で受賞。昨年から続いていた連勝記録は途絶えてしまったが、世界最強タッグは堂々の二連覇。リング外では全国ネットのレギュラー番組、CM、コラボ食品の発売など、メディアへの露出も昨年以上で、プロレスラーとしての知名度も上昇。今年の目標だった史上初のタッグでのMVP獲得もかなり現実味を帯びてきた。
【年間最高試合賞】
KONOSUKE TAKESHITA vs 棚橋弘至
(新日本プロレス/10.13 両国国技館)
ノミネートされた試合(下記)が多く例年以上に選考が激戦だったが、引退を3か月後に控えた棚橋に対し11年前の一騎打ちと10年前の横一線発言への復讐を募らせたTAKESHITAによる特別試合が獲得。試合はTAKESHITAが愛する所属団体を罵倒された長年の恨みを晴らす結果に終わったが、初対決以降11年間交わることがなかった両選手の複雑な感情が渦巻き、試合後は大河ドラマの最終回のような感動に包まれた。試合内容だけでなく、ふたりの選手とふたつの団体を繋いだ復讐と感謝の壮大なストーリーもあってベストバウトを獲得。
ノミネートされたその他の試合
上村優也 vs EVIL
(新日本プロレス/8.17 両国国技館 G1CLIMAX35 優勝決定戦)
MAO vs エル・デスペラード
(新日本プロレス/5.19 後楽園ホール BEST OF THE SUPER Jr.32 公式戦)
高橋ヒロム vs 藤田晃生
(新日本プロレス/6.15 北海道立総合体育センター IWGPジュニアヘビー級選手権)
安齊勇馬 vs 野村卓矢
(全日本プロレス/5.18 大田区総合体育館 チャンピオン・カーニバル2025 優勝決定戦)
稲村愛輝 vs 征矢学
(プロレスリングノア/5.3 両国国技館 GHCナショナル選手権)
杉浦透 vs 葛西純
(FREEDOMS/5.2 後楽園ホール KING of FREEDOM WORLD選手権)
舞華 vs 橋本千紘
(STARDOM/4.27 横浜アリーナ)
【最優秀選手賞(MVP)】
辻陽太
(新日本プロレス)
今年の序盤は大事な試合で結果が残せず凱旋から続いた勢いがストップしたと思われたが、6月の大阪城ホール大会でゲイブ・キッドから悲願のIWGP世界ヘビー級王座奪取に成功。以降、新日本の新たな主役として団体を牽引。コメントやプロレスへの価値観も支持され、同世代のライバル争いから一歩抜け出す存在となりMVP初受賞。来年の1.4東京ドームは王者として挑戦者TAKESHITAを迎え撃つ。
妄想は当たらずが吉
以上です。
実はこの記事を書くにあたり、莫大な時間を消費しました。プロレスファンにとって一番贅沢な時間というやつです。
なぜなら、答えを導くため「このときこの選手がそうなるから、あの選手はそうなる、ということはその選手が…ということだ!」と難解複雑な方程式を解くかのごとく、年間通してのストーリーまで妄想しないと結果が弾き出されなかったからです。
つまり、この予想は適当に考えたわけでなく、妄想の延長線上に見えた未来で出されたものなのです!
でも、全然自信はありません。むしろ、当たってほしくない。
だって、予想通りのプロレスなんて楽しくないですから。現実が予想の遥か上を超えていくから、こんなにも夢中になれて、ここまで追いかけたくなるジャンルなのです、プロレスは。
確実な未来がひとつ
今回、2025年の展望をしっかり考えたことで、予想や予測ではなく、絶対に起こることがひとつだけわかりました。
それは、「今年もプロレス界は賑やかになる!そして面白くなる!」ということ。
こればかりはもう明確です。揺るぎようのないビジョンです。
明るい未来しか見えません!
鬼も元気に笑ってます!
もし万が一、12月の答え合わせで全賞正解だったら、タイムリーパーを名乗ります。
明るい未来が見える能力者としてのお仕事をください。
では、またここで。